サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
買ってよかったもの
jbpress.ismedia.jp
7月31日のニューヨーク外為市場で、米国による円買い介入が行われたようだ。前日から断続的に行われた日本による為替介入によって、164円を突破する直前だったドル円レートは一時157円台まで急落したが、すぐに160円台を回復していた。そこに米国による円買い介入が行われたことで、ドル円レートは再び157円台まで下落した(図表1)。 その後、週明け8月3日の東京市場では一時155円台までドル円相場は下落したが、買い戻しの動きが入り、156円台での膠着となった。片山さつき財務相は今後も日米両国による為替介入の可能性に言及しており、170円に向かうかと見られたドル円相場のムードは一変している。
今のインフレは、急に給料が半分になったり、明日食うに困る状況になったりするワケではないところがむしろブキミである。ゆっくりとモノが値上がりし、生活がいつの間にか渇いていく。植物が生い茂る森林が、いつの間にかカラカラの砂漠へと姿を変えていくように。 都内在住「自称・中流」の筆者(50代主婦)も、ここ数年で諦めたことはいろいろある。 まずチョコレートを食べることがなくなった。高い金を出して買ったところで数粒しか入っていない「ステルス値上げ」のチョコは、幸せより虚しさが募る。「チョコレート」とは、人に幸せをもたらすことが本来の役割だ。チョコが人に虚しさを与えてどうする。 ドリップコーヒーを飲む習慣があるが、そのために数軒の激安店を回って購入している。いずれは飲むのをやめる日が来るかもしれない。 オリーブオイルをかけてサラダを食べることはなくなった。ナポリタンには粉チーズはかけない。ごま油を使う時
2026年7月31日(日本時間)の朝、米Anthropic社は自社のブログで、異例の調査結果を発表した。同社がAIモデルのサイバー攻撃能力を測るために動かしていた評価環境から、複数のClaude系モデルが、本来は遮断されているはずのインターネット環境へと抜け出し、無関係な3つの組織のシステムに不正アクセスしていたと認めたのである。合計で14万1006回に及ぶ評価実行を再点検した末の発見だった。 中でも最も重いインシデントでは、AIモデルが攻撃対象を「本物」だと途中で気づきながら、それでも行動を止めなかったという。開発者自身が最も安全に管理しているはずの実験環境で、なぜこんなことが起きたのか。そして、フロンティア(最先端)AIモデルを業務に組み込みつつある企業は、この報告から何を読み取るべきなのか。 14万件の再点検が始まった理由 話の発端は、Anthropic単独の出来事ではない。 7月2
私たちは毎日、肉や魚、卵、大豆製品などからタンパク質を摂取している。タンパク質は体内で分解され、ペプチド、そして、アミノ酸という小さな分子になる。アミノ酸は筋肉や臓器、皮膚、髪の毛など、私たちの体をつくる材料として知られているが、その役割はそれだけではない。 実はアミノ酸は、ときには細胞がエネルギーをつくるための燃料となり、ときには細胞同士が情報をやり取りするためのシグナル分子として働く。さらに、病気やストレスから細胞を守る働きをし、生命活動を支える重要な存在となっている。 近年、この身近なアミノ酸が、がんの発生や進行に深く関わっていることが次々と明らかになり、世界中で研究が進められている。これまでのがん研究では、遺伝子の異常や細胞増殖の仕組みに注目が集まっていたが、現在では「がん細胞は何を栄養にして生きているのか」という視点が、新しい研究分野として大きな注目を集めている。 がん細胞は大食
米ミズーリ州の州議会選挙に民主党から出馬するダスティン・ロイドは、地元では名の知れた存在だった。ところが、彼を全く知らない「相手」がいた。OpenAIのChatGPTやGoogleのGeminiといった、AIチャットボットである。 ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙の記事によれば、米国の選挙キャンペーンはいま、チャットボットの回答を自陣に有利な内容へ誘導する技術を採用し始めた。有権者を説得する前に、まずAIを説得する。そんな選挙戦術がなぜ成立してしまうのか、そしてそれが何をもたらすのかを考えてみたい。 「AIが知らない候補者」は戦えない NYTによれば、ロイドが選挙活動を始めた当初、有権者がチャットボットに彼のことを尋ねても、返ってくるのは基本的な情報だけだった。中小企業支援という彼の看板政策は、回答にほとんど反映されていなかった。 そこで彼は、自らのキャンペーンサイトに経歴と政策に関する
生成AIの開発競争が過熱するなか、なぜ最前線のオープンAIを離れ、新会社を起こしたのか。GPT-3の開発を主導したダリオ・アモデイは、研究の主導権や安全性をめぐる対立の末、独立を選んだ。今やChatGPT対抗の主役となったClaude開発元アンソロピックの設立経緯と、AI開発競争の加速を恐れ明らかなビジネス機会を見送った信念とは。 オープンAIからの決別とアンソロピックの誕生 理論物理学から生物物理学・計算神経科学へと専攻を転じ、その後オープンAIでGPT-2、GPT-3の開発を主導していたダリオ・アモデイ。彼はオープンAIに在籍していた時代、「トップトゥボトム」というフレーズをチームで共有していた。組織の上から下まで安全性が組み込まれた状態でモデル開発をすべきだという価値観だ。 しかし、オープンAIは次第に別の方向へ向かいつつあった。 イーロン・マスクはオープンAI初期の主要な資金提供者
用地単価:河川改修なら411億円、倉渕ダムなら357億円だから、ダム建設の方が合理的だとした県から、住民が情報開示請求でその根拠を入手。宅地の取引相場が1m2あたり1万〜2万円のところ、20万円で計算して河川改修費のほうが大きくなる操作をしていたことがバレた。県職員が開示直後に「間違ったものが入っていた」と血相を変えて資料を差し替えに来て、住民が機転をきかせたチームプレイで回収前に複写、比較し、判明した。 費用対効果:県は、倉渕ダムで防ぐことのできる洪水被害額(効果)は建設コストよりも上回るとして費用対効果を「1.37」としていたが、堤防がない箇所には、実際には信越線の線路が烏川の堤防と同じ高さで土手が作られており、溢れないようになっていたことに住民が現場を歩いて気づいた。この箇所を除いて算出すると費用対効果は「1」を大きく下回った。 当時、嘘を暴く中心となった倉渕ダム研究会の大塚一吉さん
全社員がAIを使いこなす組織をどう実現するのか? ソフトバンクは全社員にAIエージェント100個作成を課す施策を実施し、2カ月半で約250万件を創出した。この挑戦は現場にどのような変化をもたらしたのか。AI時代に求められる人材像と育成の要点を、人材戦略部長の大神田賢翔氏に聞いた。 AI時代に最適な人材ポートフォリオに組み替える ――ソフトバンクがAI時代に向けて進めている事業変革とはどのようなものですか。 大神田賢翔氏(以下、敬称略) ソフトバンクは現在、「Activate AI for Society」という成長戦略を掲げ、通信事業を基盤にしながら、AIインフラ、AIサービス、ファイナンスなど、次世代社会インフラの構築に向けた取り組みを加速させています。 当社はこれまでも、時代の変化に合わせて事業ドメインを非連続的に変化させながら成長してきました。AI時代においても、新しいテクノロジーを
2026年7月21日、OpenAIが奇妙な発表をした。前週にAIプラットフォーム大手のHugging Faceが受けたサイバー攻撃について、その犯人が自社のAIモデルだったと認めたのである。しかも、動機は金銭でも破壊でもない。社内試験で高得点を取るための、いわば「カンニング」だった。 優等生のAIはなぜ試験会場を抜け出し、他社のシステムに侵入したのか。この事件が映し出す、AI時代の新しいリスクの構造を考えてみたい。 「攻撃者は自律型AIエージェント」という異例の発表 時系列を整理しよう。最初に事件を公表したのはHugging Faceだった。同社は世界中の開発者がAIモデルやデータセットを共有する、巨大なプラットフォームを運営する企業である。そのHugging Faceが2026年7月16日、AIを活用した自社の異常検知システムで本番インフラへの侵入を検知し、この件を報告するレポートをブロ
同手記によれば、稔麿は江戸に向かう途次の京都で政治活動中であり、池田屋事件当日、捕縛された古高俊太郎奪還の協議を宮部鼎蔵らと計画して京都留守居役・乃美の制止を振り切り、密談場所の池田屋に参集した。協議中に新選組に襲われ、いったんは脱出して藩邸にその旨を注進し、池田屋に戻る途中の加賀藩邸前で敵と遭遇して討死したとされる。 また、「浦靱負日記」(6月13日条)には、「七日京都発の有吉熊次郎及び長府人熊野清左衛門昨夜帰り報じて日く、五日夜会津等の兵凡七百藩邸を囲む、又衆あり池田屋を襲ふ宮部鼎蔵等数人殺さる、吉田稔麿一旦邸に帰り變を報じ槍を提げ復た出で加州邸前にて敵と闘ひ死す」とある。
2025年から2026年にかけて、半導体業界を見つめてきた者なら誰もが目を疑うような数字が並び始めた。世界半導体市場は史上初めて年間1兆ドルを超えて2兆ドルに迫る規模へと駆け上がり、中でもDRAMとNANDという2大メモリの市場が「異常」としか言いようのない急拡大を見せている。 DRAMとNANDのスポット価格は1年半余りで約10倍に跳ね上がり、PC・スマートフォン・ゲーム機などのデジタル家電用のメモリが「ぜんぜん足りない」という悲鳴が世界中から聞こえてくる。 本稿では、公開データなどを基に、(1)なぜメモリ市場がこれほど異常に成長しているのか、そして(2)その成長はいつまで続くのか、という2つの問題を、順を追って解き明かしていきたい。 半導体市場の急拡大 図1は、世界半導体市場統計(WSTS)のデータと2026年春季予測値をもとに、1990年から2027年までの世界半導体市場規模の推移を
2026年6月、G7サミットにAI主要3社のトップが初めて集結し、世界の首脳とAIの安全性を議論した。その一人が、対話型AI「Claude」を生んだアンソロピックの創業者ダリオ・アモデイである。彼は、もともと理論物理学者だった。それが、なぜ専門を捨ててAIに転じ、その危うさと可能性を誰よりも早く見抜けるようになったのか。アモデイの原点をたどる。 仕方なく起業した物理学者 ダリオ・アモデイは、サンフランシスコのミッション地区で育った。ミッション地区とはカトリック教徒が多く住む地域で、父親はイタリア出身の革職人、母親はユダヤ系であった。彼自身が、どのように自分のルーツやアイデンティティーを認識しているかは、公開情報からは確認できなかった。 2026年に43歳になるアモデイは、幼い頃から数学に熱中していた。「数学には客観的な答えがあるからだ」と言う。高校生になる頃には物理オリンピックのチームに選
リクルート・じゃらん北海道でも、人気の温泉地として函館と函館市内の湯の川温泉をそれぞれ選択肢に分けてアンケート調査しているが、それでも函館、湯の川両方が上位にランクインしている。こうしてみると、観光地としての函館ブランドは既に確立していると言える。 ところが、函館の人口減少は止まらず、2000年に30万5000人だった人口は、2026年には23万人を割り込むことが確実視されている。函館は、観光地としては素晴らしいが、住むとなると難しい。特に、子どもが欲しい、子どもを育てたい年齢層にとって、魅力に欠ける地域になってしまっている。 以下では、新規住宅着工戸数から見た函館の問題を見ていきたい。函館の置かれた状況は、政令市を含む日本全国の人口減少に悩む地域と共通するものだと考えられる。
この連載で、AIブームを支えるデータセンターへの巨額投資が、いずれ“請求書”として届きかねないという議論*1を紹介した。その請求書を最終的に払えるかどうかは、AIが経済全体の生産性をどれだけ押し上げるかにかかっている。この本丸の問いに対し、現在までに経済学者がどのような試算を出しているか、いくつかの研究を複数回にわたって紹介する。まず、2024年にノーベル経済学賞を受賞したダロン・アセモグル氏(米マサチューセッツ工科大学教授)の論文「The Simple Macroeconomics of AI」*2である。同氏によれば、生産性向上は「今後10年で最大0.66%」という、拍子抜けするほど控えめな数字だった。 ◎【AIブームの“請求書”】ハイパースケーラー「空前の好業績」の死角…データセンターは高速陳腐化、巨額調達の代償 「一部の仕事が速くなる」と「経済全体が成長する」は違う 生成AIが経済
[ロンドン発]ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はミハイロ・フェドロフ国防相を更迭し7月16日、国防相代行にイェヴヘニー・フマラ保安庁長官代行を当てると発表した。今回の更迭劇はキーウ、リヴィウ、ハルキウなど18都市以上で抗議デモを引き起こした。 大統領選ではゼレンスキー陣営のデジタル戦略責任者 議会での承認投票は延期されている。フェドロフ氏の右腕としてドローン(無人機)戦や電磁波戦を支えてきた国防省技術顧問ら2人が「もう国防省への協力は行わない」として辞任。ウクライナ空軍副司令官もフェドロフ氏更迭に抗議して辞任した。 フェドロフ氏はウクライナのデジタル革命を主導、ロシアとの戦争を人類史上初の本格的なデジタル・ドローン戦争へと進化させた若きリーダーだ。もとはデジタルマーケティング分野の起業家で「シリコンバレー的手法で国防を再定義した人物」と評される。 フェドロフ氏はソ連が崩壊した
若きドラッカーは新聞記者として修行を積み、後年はウォールストリートジャーナルなどにも寄稿した(提供:Shutterstock AI/ Shutterstock.com) 「1on1」ミーティングが日本の組織に広まり、人材育成の万能薬のように扱われている。だが現場では、部下の不満や悩みを聞き、慰めるだけの「メンタルケアの密室」になっていることが多い。感情に寄り添うだけの面談は、本当に部下を成長させるのか。ドラッカーが新聞記者時代に名編集長から受けた面談を手がかりに、1on1の本質を問い直す。 1930年代の「1on1」 日本の組織において1on1ミーティングが定着し、あたかも万能薬かのようにもてはやされている。では、マネジメントの古典的な知見は、こうした対話をどのように捉えていたのだろうか。 今日でいう1on1に近い定期的な面談経験を、ドラッカーは豊富に持っていた。 1930年代、新聞社で若
不動産バブル崩壊の影響は日本より深刻 ──最近の中国の景気はどうですか? 日本では深刻な不況だと報道されていますが。 「あまり良くないですね。ただ、上海、広東、深セン、あるいは内陸でも成都や重慶といった大都市の中心街は人通りも多く、一見するとそこまで悪くない。問題は郊外です。日本もバブル崩壊後、同じような状況だったのではないですか?」 ──そうですね。私が覚えている1990年代の日本も、借金で不動産や株にのめり込んだ人たちは壊滅的でしたが、多くの一般人は生活が激変したわけではなかった。 「中国も同じです。私の生活も大きくは変わっていない。コロナ明けから昇給は止まりましたが、減給ではない。ボーナスは減りましたけどね(笑)。 我が家には、かなり昔に買ったマンションが2つあります。ローンは終わっている。15年前購入した物件は、コロナ前のピーク時に価格が4倍にもなったが、今は元に戻った感じです。た
何を研究し、それをどう申請書に書き、どこまで自分の頭で道を切り拓くか。その一つひとつは、本来は自由であるがゆえに苦しい選択である。事務局がそれを「自動的に」代行してくれるとき、研究者は雑務だけでなく、選ぶことの重みそのものを手放している。 奴隷には自由がない代わりに、自分で道に迷う苦悩もない。生え抜き教授たちが手にしているのは、まさにこの種の、迷わなくてよいという安堵のかたちをした平穏なのかもしれない。 しかも、研究者を型にはめていくこの動きは、実は国際卓越研究大学制度よりずっと前、今世紀の初め、ちょうどOISTの構想が持ち上がった頃から、すでに個々の大学の内部で始まっていたとの指摘がある。「この文部科学省系のファンドに合格するには、申請書をこう書き換えてください」という指導が、その頃からすでに大学に入り込み始めていたというのだ。 文科省の役人の指導に素直に従う「よゐこ」の申請書のほうが通
たとえば、質の高い科学雑誌への論文掲載を、機関の研究規模に応じて正規化集計する「Nature Index」という調査がある。2019年のこの調査を機関の規模で正規化した順位で見ると、OISTは世界9位になる。ところが、同じ2019年の同じ調査を、正規化せず論文数だけで見ると、OISTは世界360位まで下がる。同じ大学、同じ年の同じ調査が、ものさしの当て方ひとつで「世界9位」にも「世界360位」にもなるのだ。 ここで指摘したいのは、OISTで行われている研究そのものではない。そこには本物の優れた研究がある。指摘したいのは、「少人数・英語・注目される分野に集中する」というOISTだけにしか使えない特別なやり方を、まるでどの大学にも当てはまる「正解」であるかのように語り、それを普通の大学に押しつけようとする政策の考え方のほうである。 普通の国立大学とは異なる存在 「成功」は、都合のいいものさしを
7月1日から施行された「民族団結進歩促進法」(民族団結法)は、多くの人が予想する以上に恐ろしい法律かもしれない。この法律と、7月6日に起きた元産経新聞記者で台湾在住のジャーナリスト・矢板明夫氏が暴漢に襲われる事件は関連しているとみられている。 矢板氏に対する襲撃事件は、台湾と日本のほか、欧米メディアでも大きく報道され、中共の暴力による国境を越えた言論弾圧として国際的にも非難の声が上がっている。 矢板氏は残留孤児二世で、幼少期は中国人として育ち、15歳で日本に引き揚げ、慶應義塾大学卒業後は松下政経塾や中国社会科学院の研究員をへて産経新聞に入社。北京特派員、台北支局長を歴任し、2024年に産経新聞を退職したのち、現在は台湾籍を取得し、民間シンクタンク「印太戦略シンクタンク」を設立。日中台の人脈が豊富で、日台の世論、政財界に大きな影響力をもつジャーナリスト、言論人だ。 特に台湾の頼清徳総統をはじ
ギュイッ・ギュイッ・ギュイッ、地震です──。地震がやってくるとき、誰もがスマホからこの音を聞く。緊急地震速報の音は2007年10月に本格的に運用されるようになったというが、「ギュイッ」の作曲家はどんな狙いを持って、制作に挑んだのか。1秒に満たない“あの音”が一発で人の脳に「地震だ」と思わせる原理とは。生みの親の環境音楽家・小久保隆氏に聞いた。 緊急地震速報の音は「音符」にない ──小久保さんは緊急地震速報音の生みの親として知られています。今や誰もがスマホからあの音が流れると「地震だ」と気づくようになったわけですが、どのような仕掛けが施してあるのでしょう。 小久保隆氏(以下、敬称略):当時、この音の作曲依頼があったNTTドコモの担当者から「眠っていても絶対に気づく音にしてください」というオーダーがありました。 「絶対に気づく音」とはなんだろう──。そのことをまず真剣に考えることから、制作がス
高市内閣は憲法改正に前のめりです。太平洋戦争の敗戦後、現行憲法は日本人の手で十分な議論ができないまま制定されました。時代に合わせた憲法改正は必要です。ただし、まず日本人自身で“あの戦争”を総括する「新・東京裁判」が必要だというのが私の持論です。日本は太平洋戦争で世界史上でもまれな大敗を喫し、戦後は日米安保に頼ってきました。日露戦争に勝利し、全有色人種に希望を与えた大日本帝国が、たった40年後に孤立無援の国になってしまったのはなぜか。そんな事態を生んだ外交の失敗と制度の問題も徹底的に研究すべきでしょう。 植民地化の回避、日英同盟、そこまでは良かったが… 日本は明治維新を成し遂げるにあたり、英仏の対立をうまく利用することで植民地化を免れました。その後、日英同盟を結び、日露戦争などではきわめて有効に機能しました。しかし、その後、外交下手な国になっていきます。 その背景には日本の大きな戦略目標の変
「生きづらさ」を個人の責任として片付ける風潮は根強い。『生まれたくなんかなかったのに それでも生きるための哲学』(幻冬舎)の著者・小島和男氏(学習院大学文学部哲学科教授)は、「生きづらさの原因は個人ではなく制度にある」と語る。反出生主義という思想を入り口に、親子関係や少子化、人生の意味を問い直しながら、苦痛を少しでも減らして生きるための考え方について、小島氏に聞いた。(聞き手:関瑶子、ライター&ビデオクリエイター) ──本書は、反出生主義の立場から、苦痛を取り除いて楽に生きる術を模索することを目的としています。改めて、反出生主義とはどのような考え方なのでしょうか。 小島和男氏(以下、小島):反出生主義は新たに人を生み出すこと、すなわち、子どもをつくることには重大な問題が伴うという考え方です。 2006年に南アフリカ共和国の哲学者デイヴィッド・ベネターが上梓した『Better Never t
財務省は財政制度等審議会の分科会で、2040年までに私立大学を少なくとも「250校程度」(約4割)減らすべきだ、と指摘した。18歳人口が減少しているのに大学数は増えているのがその主な理由だが、資料には「四則演算・be動詞の活用を教えている大学もある」と記載され、話題になった。財政審の委員を務める日本総研の河村小百合主席研究員は「留学生・リカレント教育頼みで大学数・定員を維持しようとしていたのは無理筋。『大学全入』は悪平等で、結果として奨学金に苦しむ学生が急増している。高等教育政策は変わるべき」と喝破する。 文科省も実はホッとした? ──財務省が4月末に2040年までに私立大学を250校削減するべき、と提案しました。かねて河村さんは「日本には大学が多すぎる」と指摘していましたが、財務省が今回初めて数値目標を出したことをどう見ていますか。 河村小百合・日本総研主席研究員(以下、敬称略):文科省
2025年の年初から始まったロシア産天然ガスの供給難は、既にウクライナ戦争による悪影響を受けていた沿ドニエストル経済に致命的な打撃を与えている。 2025年度の沿ドニエストル貿易輸出額は前年比マイナス40%、工業生産高は同マイナス27%を記録した。 これはロシア侵攻直後のウクライナが経験したような急激な経済縮小に匹敵する規模である。 今年に入ると沿ドニエストル当局の財政難が顕在化し、住民に対し十分な公共サービスを提供できない状態に陥っている。 沿ドニエストル経済の崩壊を好機と見たモルドバ政府は、今春、新たな再統合計画を策定しパートナー国と協議に入っている。 ソ連構成共和国の一つであるモルドバから軍事衝突を経て分離したドニストル川左岸地域(自称「沿ドニエストル・モルドバ共和国」、沿ドニエストル)はロシアからの政治・経済・軍事的支援を受けつつ35年以上、事実上の独立状態を維持してきた。 旧ソ連
関西テレビ制作・フジテレビ系列で放映され、6月29日に最終回を迎えた『銀河の一票』。東京都知事選に挑む候補者の選挙参謀を黒木華が演じ、本格的な政治エンターテインメントのドラマとして大きな話題を呼んだ。監修を担当した選挙プランナーの松田馨氏が、現実の政治に通じる脚本・演出のリアリティと、それを生んだ制作の舞台裏を解説する。 スタッフも運動員腕章を付けていた「本物の空気感」 第1話の脚本を読み終えたあと、私はしばらく席を立つことができなかった。 「すごいものを読んでしまった」──それが率直な感想だった。 私は約20年間、選挙プランナーとして300回を超える選挙に携わってきた。現職の政治家、新人候補、秘書、政党職員、自治体職員、後援会やボランティアスタッフ……数え切れないほど多くの人たちと、選挙という非日常を共にしてきた。 その一方で、政治を題材にした映画やドラマも数多く見てきたが 、多くの作品
公正取引委員会は2026年6月初旬、派遣料金をめぐるカルテル疑惑で大手人材派遣事業者5社(パーソルテンプスタッフ、リクルートスタッフィング、スタッフサービス、マンパワーグループ、アデコ)に立ち入り検査を行いました。疑いの段階であることを前置きしつつも、各メディアからは「悪質」「許されない」など厳しい声が投げかけられています。 中でも注目されているのが、カルテルで引き上げたとされる派遣料金の内訳です。実際にカルテルが行われていたのかどうかに加え、引き上げた料金を賃上げより派遣事業者の利益に充てているのではないかという2つの懸念が波紋を広げています。 いまや派遣社員は150万人規模となり雇用者全体の3%弱を占めますが、その歴史は波乱に満ちてきました。労働者派遣法の施行から40周年に持ち上がったカルテル疑惑は、派遣社員や派遣先、ひいては人材派遣業界にどんな影響をもたらすのでしょうか。
円安や円金利の上昇については直感的に納得できる面もあるだろうが、堅調な日経平均株価指数に関しては依然として疑問を抱く向きは多そうである。 「日本経済が存在感を低下させるに伴って通貨安や金利上昇が慢性化している」という不安が徐々に拡がる今日、株価の続伸に矛盾や違和感を覚えるのは自然ではあろう。ただ、株価は国力の裏返しでもなければ、景気循環と安定した関係を約束する指標でもない。むしろ、株価指数の大幅な上昇は経済大国や成熟した先進国で起きているわけではなく、どちらかと言えば、経済・金融情勢が不安定な国で見られる現象である。 図表①はブルームバーグのデータを基に、日本で円安局面が始まった2022年から足もとまでの期間に関し、自国通貨の変化率(対ドル)と株価指数の変化率、そしてインフレ率を並べたものだ。インフレ率は2022~2025年における消費者物価指数(CPI)の平均値を掲載しており、株価指数の
この連載で、AIインフラ投資のリスクがどこに蓄積しているのかを測る「物差し」が存在しない、というコロンビア大学ヴァン・ニューワーバーグ教授の議論*1を紹介した。今回はその続編である。2026年半ばまでの決算と資金調達の動き、そして公表されたばかりの実証研究を手がかりに、一歩踏み込んだ問いを考えたい。ハイパースケーラー(Amazon、Microsoft、Google(Alphabet)、Metaといった巨大クラウド事業者)の空前の好業績は、どこまで「本物」なのか。 ◎【AIブーム最大の盲点】データセンターへの巨額投資、リスクを測る「物差し」がない…6600億ドルが財務諸表の外に 最高益の裏で、現金が消えている 2026年1〜3月期の決算は、表面上は絶好調だった。Metaは売上高563億ドルで前年比33%増、Alphabetは22%増収、MicrosoftのクラウドサービスAzureも39%成
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Japan Business Press』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く